かねてからの懸念事項であった(?)TC-1000のリカバリーについて、あれこれ研究してみた。

機材
・compaq TC-1000
・Panasonic LF-P767C

このマシンはどうもドッキングキーボードが実はUSB接続のようで、DOSでCD-ROMを使おうとUSBASPI.SYSを組み込むとそこでキーボードが利かなくなってしまう。autoexec.batにリカバリー手順を書いてみても「CONデバイスが見つからないので継続できない」というエラーを吐きすねてしまうので、今までは仕方なくUSBハードディスクにリカバリー一式を入れてそこから起動し、内臓ハードディスクに対してリカバリーを行っていた。これの最大の欠点はUSBハードディスクが遅い事だ。いや、多分これは5GBで2000円という安くてへぼいUSBハードディスクだったからなのだが。なんと平均1.5MB/minである。1分で1.5MBである。秒に直すと26KB/s。ダイヤルアップか? リカバリーに1日近くかかるのは厳しいという事で、もう一度CD-ROMからのリカバリーを試してみる。

そもそもこいつについてくるリカバリーCDはTC-1000のオプションであるドッキングステーションか何かでリカバリーするためのもので、CD内の仮想FDに入っているDOSがATAPIのCD-ROMドライブしか探しに行かない。

という事でconfig.sysを書き換えてRAMFD.SYS、USBASPI.SYS、USBCD.SYSを組み込む。まずはPanaさんとこからUSBASPI.SYSの最新版をとってくる。ふむ、2.20なのか。以前ネットで調べた/NORSTオプションを試してみるが失敗。まったく効果なし。と、ここで今回使った2.20は初期化しようとしているUSBコントローラーが画面に表示されるようになったのか・・・・initializing 1/3… このコンピュータにはUSBコントローラーが3つ付いている・・・・ふむぅ。ひょっとするとドッキングキーボードともうひとつがUSB1.1で表から出ているUSBポートがUSB2.0ではないかと考えた私はUSBASPI.SYSに/Eオプションをつけてみた。これはUSB2.0のUSBコントローラーのみを初期化するオプションだ。ビンゴである。うまくCD-ROMの方だけが初期化された。早速リカバリーを起動してみると、はやい! 今まで1日かかっていたリカバリーが10分で終わるようになった。

これは他のタイプのパソコンでもUSB1.1コントローラーとUSB2.0コントローラーがあるパソコンなら初期化されたくないものをUSB1.1に接続する事で実現できそうだ。

という訳で次のような感じ。config.sys

FILES=60
DOS=HIGH,UMB
LASTDRIVE=Z
DEVICE=A:DOSHIMEM.SYS
DEVICE=A:DOSEMM386.EXE RAM NOEMS
DEVICEHIGH=A:DOSJKEYB.SYS /106 A:DOSJKEYBRD.SYS
DEVICEHIGH=A:DOSRAMFD.SYS
DEVICEHIGH=A:DOSUSBASPI.SYS /E
DEVICEHIGH=A:DOSUSBCD.SYS /D:MSCD001

こいつで起動CDを作成すればOK。